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全くもって今更。
だけど私は焦っていました。 読む本が無かったんだもん!! それはお昼休みでした。 お弁当の買い出しの途中に堪らず小さな本屋に立ち寄ったのでした。 文庫コーナーに目ぼしいものも見つからず、ああもうどうしよう?!と思ったその時、ずらりと並んだ「京極夏彦・分冊版」が・・・。 「またか・・・」 というのも、この京極堂シリーズ、リリースされる度に熱狂的に迎えられ、新書→文庫→愛蔵版(ハードカバー)と次々刊行されているのです。 その度、書店で平積みされ、京極堂フェア開催 ![]() それだけファンが多いということでしょう。 愛蔵版って・・・ベルばらかよ・・・ この熱に、ちょっとばかり腰の引けていた私は京極夏彦、特に京極堂シリーズに手を出せなかったのです。 だって!今更じゃん! なんの予備知識も無くコアなファンの集うライブ(例えば耽美系バンドとかの)に出かけて行って、取り残されたあの感覚・・・を味わうのでは?と危惧していたのです。 そしてその分厚さ。 少なく見積もっても普通の文庫3冊分はあるでしょ、コレ!! そこに持ってきて分冊ニューリリース。 むう・・味なことを・・・ 「あなたの中に私が入る余地はまだあるの?」 気持ちのすれ違いから付き合うに至らなかった男との再会。 そんな気持ちでレジへ。 始めから、裏切られました。 もちろんいい方へ。 想像していたより読みやすい文体。 導入からぐいぐいと引き込んでくれます。 上巻を読み終わるなり、雨の中傘チャリで書店へ! 美しい映像を見るような文章。 人物は目の前にいて息をしているかのよう。 壊れた産院、人形のような女、既視感と眩暈。 そして20ヶ月産まれない子供・・・ 縺れた糸を解くのは、古本屋にして陰陽師の京極堂。 彼は「世の中に不思議なことなどなにもないのだよ」 と言います。 だけど陰陽師だから、何か術を使って悪霊を追い払って事件を解決するのだな・・・ と思っていたら! 「えーーーーー!!!」 出るわ出るわ! よし!謎は全て解けた!え?!まだそんなところも?! 最後になって、あれって謎だったのかと気付かされる濃厚さ。 三浦しをんさんが幕の内弁当だと思っていたら、弁当箱の底にカレーが敷き詰められていた」ような驚き と評していらっしゃいます。 成る程成る程。 次の『魍魎の匣』を早速買いこみ、半分に差し掛かる頃、予定と希望に満ちた私の遅い夏休みは終わろうとしているのでした。 嗚呼。
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